今日は、葉山から少し足をのばして逗子の夜へ。向かったのは、逗子・葉山駅から徒歩6分の場所にある焼き鳥店「焼き鳥すみちゃん」。
このお店、実はただの焼き鳥屋さんではありません。昭和30年代創業の名店「羅生門」で修行を積んだ店主が、その味を継承しているんです。
金曜日の夕方、開店前からすでに人の列。17時の開店と同時に、みんなが吸い込まれるように暖簾をくぐっていきます。夜の逗子で、ここまで熱気のあるお店は珍しいかもしれません。
葉山ではランチ取材が多いけれど、夜の街にもこんな“灯り”があるんですね。
魅力①：昭和の名店「羅生門」の魂を受け継ぐ店主
かつて新橋の高架下にあった老舗「羅生門」。サラリーマンたちの憩いの場として愛された名店も、再開発により閉店を余儀なくされました。
その味を守り続けるのが、「焼き鳥すみちゃん」店主・隈谷聡之さん。羅生門で修行を積み、唯一その味を継承する存在です。現在は逗子の地で、毎晩深夜2時まで焼き台に立ち続けています。
直火の強火で焼く“羅生門スタイル”。炭の香りが立ち込めるカウンターは、まるで舞台のよう。焼き鳥1本にかける情熱が、火のゆらめきとともに伝わってきます。
魅力②：秘伝のタレと信玄鶏の極上コラボ
羅生門から受け継いだ秘伝のタレは、昭和30年代から継ぎ足されてきたもの。そこに使われるのは、富士山麓の清らかな水と空気で育った信玄鶏。
一口かじると、炭の香ばしさの中にしっかりとした旨味。胸肉やささみはしっとり、鶏皮はパリッと香ばしく、つくねは噛むほどに肉汁が広がります。価格は1本200〜250円ほど。素材と技のバランスが抜群です。
人気のサイドメニューは煮込み（650円）。とろとろに煮込まれたお肉と濃厚な味噌だれが、まるで昭和の居酒屋をそのまま切り取ったような味わいです。
「煮込みマジうま！って言いたくなる気持ち、すごくわかります。」
魅力③：オーナー隈谷さんが語る“逗子で焼き鳥を焼く理由”
隈谷さんが逗子に店を構えたのは、ただ味を守りたかったからではありません。東京で培った技を、もっと人の顔が見える距離で届けたかったからだそうです。
「新橋では、毎日何百本も焼いていた。でも、お客さんの顔は見えなかった。ここでは『今日も来てくれたね』って話せる。それが嬉しいんです。」
その言葉通り、カウンター越しには常連さんとの穏やかな会話。仕事帰りの人、地元の家族、学生たち——誰もが気軽に立ち寄れる“人情のある焼き鳥屋”です。
そしてもうひとつ大切にしているのが、継続より誠実という想い。 「羅生門の味を引き継いだって言っても、自分の焼き方で勝負してる。お客さんが笑って帰る、それが一番。」
焼き鳥って、ただの食べ物じゃないんですね。誰かの一日を締めくくる、小さなご褒美みたい。
出典：Discover Zushi（Instagram投稿より引用・再構成）
魅力④：逗子の夜を照らす“深夜2時まで”の灯り
湘南エリアで深夜まで営業している店は少ない中、すみちゃんは深夜2時まで営業。仕事終わりの一杯や、2軒目として立ち寄る人も多いそうです。
1階はカウンターと立ち飲み席、2階は3名以上で予約可能なテーブル席。金曜の夜は開店直後から満席になるので、早めの来店がおすすめ。
「逗子で夜を過ごす場所が少ない」と感じていた方には、まさに救世主のような存在です。
赤ちゃん・子連れNote
夜のみ営業のため、ベビーカーや小さなお子さん連れにはやや不向き。ただし2階席は落ち着いた空間で、小学生以上の子ども連れなら予約して利用可能です。家庭的な雰囲気があるので、ママ友会や家族ディナーにもぴったりです。
ワンちゃん情報
店内・テラス席ともにペット同伴不可（未確認）。ただし、テイクアウト可能なので、お散歩帰りに立ち寄っておうちすみちゃんを楽しむのもおすすめです。
アクセス情報
住所：神奈川県逗子市逗子6丁目1-1
アクセス：逗子・葉山駅から徒歩6分
営業時間：17:00〜2:00
定休日：未確認（最新情報はInstagramで）
駐車場：なし（近隣にコインパーキングあり）
Instagram：@yakitori_sumichan
サマリー：昭和の味と人情が生きる、逗子の夜の名店
焼き鳥すみちゃんは、新橋の名店「羅生門」の魂を受け継ぐ逗子の小さな英雄。
どこか懐かしくて、あたたかい味。炭の香りと人の笑顔が混ざり合う空間に、心がほどけます。
葉山からの帰り道、ちょっと足をのばして。逗子の夜にも、こんな美味しい“物語”があるんです。
夜風に吹かれながら、またひとつ、行きつけが増えました。
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